今の流行の住宅よりも和風の住宅を考えていたのと、中村さんは100年以上、4代にわたって家作りをしてきた実績と信用がありましたので、中村建築さんを選びました。ですから、業者選定は中村さん一本で考えました。

中村さんに伝えた要望で、4種類の設計図の提案をしてもらいました。やはり土間を設けて、そこでゆっくり話がしたいなあと思いました。

また、キッチンとリビングが一体となっているのが流行のようですが、それらは別に配置してもらいました。南向きで温かい家にして人が集まるような家にしたいと思いました。

中村さんの仕事ぶりを見て感じたのは、施工を担当した大工さんであるお父さんの仕事のきめ細かさでした。またその息子さんである中村さんも仕事が非常に丁寧で、打ち合わせの中で私から、「もう、この程度でいいのではないか」と申し上げたことが何度かあったのですが、「その家作りでは納得できません。」と徹底的に良い家作りをしてくれました。

10年、20年、そして50年住むにあたってはとても大事な構造、いわば見えない部分に力を入れていたと思います。素人が見ても分からないところに力を入れている点が素晴らしいところですよね。

また感じたのは、中村さんと各職人さんの信頼関係を感じまして、「これは良い家ができそうだ」と改めて思いました。

若い中村さんが年上の職人さんとコミュニケーションを上手にとって仕事を進める様子を見て、中村さんの人柄の良さが伺えました。

想像していた以上のできばえなので、完成した家はとても満足しています。毎朝、朝起きて、家や庭を眺める時間が幸せです。今は、他の建物にも関心が出てきて、よく車を運転しているときに建物を注意深く見るのですが、「やっぱり、うちの建物が良いなあ」と思っています。よく家族で「中村さんに頼んでよかったね」と話しています。

最初に想定していた予算をはるかに下回る予算を提示して頂きましたので、｢中村さん、これで儲けはあるのですか」と冗談で言ったこともあります。

お客さまの方が見えたときも、「すごい家ができましたね」と言われます。メーカーの家が多い中で、中村さんの家はオーダーメイドの手作りの良さがありますよね。また日本らしい和風の家の素晴らしさが、心を和ませるのかなと思いますね。

良い家を作るためには、信頼できる地元の業者との出会いが大切なのではないでしょうか。中村さんは電話ひとつで嫌な顔ひとつしないで来てくれますし、長く住む家ですから、アフターサービスに対する姿勢も大切ですよね。その点、中村さんはしっかりとお客さんのニーズに応えていると思いますね。「どんな小さいことでも遠慮しないで言ってください」と中村さんが普段言っている言葉通りですね。

取材：2007年4月15日